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2012/03/09(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(001)  

平成24年3月3日「ひなまつり」の日
雑誌のフライデーさんがイキナリ取材に来られた。僕は今まで、NHKを始め多くの取材を受けてきたが事前連絡が無かったのは初めてだ。

二十歳の時、講談社カッパブックスに原稿を持込もうとしたが見てももらえなかった。三十代になってからは講談社フライデーへ私の実家(寺)に伝わる「間合わし紐」と云う健康法に関する取材を申し込んだが、掲載してくれたのは週間実話と云う別の雑誌だった。

ところで本年から私の運気は上向きになる。だから「やった!」と思った。憧れの講談社と縁付いたのだ。実は本年秋頃に講談社への訪問を計画もしていた。しかし「取材に来てもらえた起因」が特殊な因縁だった。さらにフライデー取材法の実態を見せ付けられた。そして残念ながら、私が講談社に抱いていた崇高なイメージが崩壊してしまった。そこで39歳のビートたけしが主人公である「フライデー襲撃事件」を再学習してみることにした。大学でマスメディア論等を学んだ学生ならば遭遇確立の高い題材である。

難しい話は少しづつ語るとして、三蔵日記御馴染みの真条(ますじ)様とフライデーについて話したことがある。真条様は雑誌フライデーのことを金毛紙(きんもうかみ)と呼んでおられた。雑誌のことを「雑毛」と云っておられたことに由来するのだ。「一時の話題は生えては剃る毛みたいなものじゃに、金曜に生える毛やさかいに金毛や」ってな具合だ。

金毛と云う言葉を聞くと、歴史逸話に詳しい人なら金毛九尾を連想するかもしれない。「金毛九尾は皇室を撹乱したが安倍晴明に正体を見破られ・・・」の、話である。面白いこじ付けになるが「取材に来てもらえた起因」の特殊な因縁内輪事実に「ある窃盗事件」が関わっている。
しかも盗まれた物の中に「安倍晴明に関する書面」が入っていたのだ。

写真は取材に来ていただいた方から貰った名刺。古庄さんによると、私を取材した後、MRS直営店に寄って戸隠久美子出演作品(MR240)を買ってくれたそうだ。戸隠久美子の名は戸隠神社に由来するので、もしや田ノ上さんは手力男尊の御役をされるのかもしれない。古庄さんは今「ある窃盗事件」を調査中だ。



2012/03/16(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(002)  

平成24年3月14日、雑誌のサンデー毎日さんが取材に来られた。
丁度出かけるところだったので「事前に連絡をしていただければ御待ちしますのに」と言って、一時間後に取材を受けることにした。イキナリ来られたことに関しては「取材を拒否される場合もありますので、何度も足を運んで御理解を頂くようにしているんです」と云っておられた。

サンデー毎日さんから取材を受けた印象はフライデーさんとは随分違ったが、フライデーさんと同じく私のプラーベート日記のパスワードは知っていた。
このパスワードは「ある窃盗事件」があってから盗用されてきた。
ただしサンデー毎日さんは二次使用のようだ。

ところで今週(3月16日発売)のフライデーに僕の記事が掲載された。
そこには、盗用されたプライベート日記掲載写真が使用されていた。
私の実家が寺であることは、古いMRSファンなら知っているはずだ。
寺の住職とアダルトビデオとの関わりについては賛否両論があって当たり前だが、プライベート日記の記事を雑誌に無断掲載しても良いのだろうか。

何れにせよ、今まで後回しにしてきた諸問題に取組む時期が来たようだ。
場合によってはMRSを一時休業することも考えている。
写真は3月13日、鏡子ちゃんと久しぶりに歩行した時。



2012/03/30(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(003)  

私に関するフライデー(注一)とサンデー毎日(注二)の記事を比較して見ると。フライデーは私の取材を依頼した告発者の言葉を文にまとめ、更に捏造した事実を書いている。たとえば「山下管長が信者たちと”全裸参拝”した宮崎県・天岩戸神社の関係者は渋い顔だ」(注三)とあるが、全裸参拝どころか私は宮崎県・天岩戸神社に行ったことがない。

一方、サンデー毎日の記事は私の言った言葉を使って、週刊誌の性(さが)を発散させている。何れにせよサンデー毎日の大場記者は取材に熱心で、その記者魂には敬服する。文は大衆に流布されているので今後の検証は容易だ。

フライデーの田ノ上記者(名刺には編集と記載)の言葉で印象的だったのは「何かあったら内容証明を送ってください」だった。抗議されて当然の内容は「飯の種」なのだろう。警察でも講談社に内容証明を送ることがあるらしい。訴訟で講談社が負けることはあるらしいが、簡単な謝罪文で済ませるだけなので儲けに比べれば些細なことだと思われる。

この三蔵フライデーの目的は、事実を大衆に知ってもらうことだ。MRSホームページに記載するのは、MRSのファンには嘘はつけないからだ。つまり最も気になるMRSビデオに熟知した人達が読んでいるから。・・・ただし寺の活動に対しては知らない人が多い。しかし今は「寺の活動を知っている人達」も多く閲覧していることだろう。野次馬の中傷は気にしない。私には、直接私に関わった人達や日本国政府に対して事実を伝える義務がある。MRSの三蔵日記に記載するのは一人でも多くの人に読んでもらう機会を設けたいからだ。

そして、この三蔵フライデーには「もう一つ大きな目的」がある。目的と云うよりは「願い」に近いかもしれないが、それは・・・
「平成24年6月21日卯刻までにフライデーを廃刊」して欲しいことだ。

写真は天鈿女(あめのうずめ)を祭る神社。ここへは40年くらい前から参拝しているが、裸体参拝はしたことがない。

(注一)平成24年3月30日号(3月16日発売)P30〜P31
(注二)2012年4月8日増大号(3月26日発売)P35〜P37
(注三)平成24年3月30日号(3月16日発売)P30最下段13行〜15行



2012/08/10(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(004)  

月光寺中傷の成文流布は講談社(注一)と毎日新聞社(注二)の仕業だが、報道を商売とする講談社は団体として強かだ。但し、多くの月光寺関係者が迷惑をした事件なので、月光寺管長の立場では「講談社は商売頑張ってるな!」と褒める分けにはいかないのが残念だ。

写真は講談社創業者の野間清治著「世間雑話」だ。三蔵フライデー投稿を始めて間もない平成24年3月25日、自宅(大阪)の書庫を整理していて奇遇にも見つけた。どうやら父の蔵書だ。(時期としては面白いタイミングだな)と思って、とりあえず滋賀に持ち帰って事務所の本棚に置いておいた。

今日は気が向いたので「世間雑話」を読んでみた。人間界言葉文化の是非と人間感情の柵(しがらみ)を上手く説明している素晴しい教科書に思えた。
最も印象深かったのが「人物批評もやり方では、大変為めになりますが、十分心を配らないと、人の噂とか一寸(ちょっと)した何気ない話にも、よくいろんな言い損ないをいたします」と云う部分(注三)だった。

亡き父の蔵書から講談社創業者の言葉を見出した。ところで「世間雑話」の内容は氏の建前であって本音は別にあったのだろうか。
もしかしたら現在の講談社活動が創業者の本音なのか。霊界に行って、野間清治氏の考えを聞いてみたいものだ。

(注一)平成24年3月30日号(3月16日発売)P30〜P31
(注二)2012年4月8日増大号(3月26日発売)P35〜P37
(注三)昭和10年11月5日 大日本雄辯會講談社発行 世間雑話P235



2012/10/05(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(005)  

「金毛の剃髪」(001) は2012年3月9日の投稿だった。最近、本稿に縁が出来た人なら「金毛って何」と思うだろう。遡って読んでいただくと、理解してもらえるのは当然だが、面倒なことだと思う。そこで今までの内容を纏(まと)めると「金毛とは金毛九尾のことで、剃髪とは駆逐すること。講談社のフライデーを金曜に生える毛に譬えて剃髪したほうが良い。つまり廃刊すべきだ」と、師が言っていた。それを私なりに書いているのが「金毛の剃髪」だ。師とは神相学派九三代導士の真条(ますじ・しんじょう)様。講談社フライデーが私のことを記事にしたのは本年(注一)のことだが、師が「金毛の剃髪」を言い出したのは20年以上前だったと思う。

真条師によると、金毛九尾はヨーロッパから中国を経て日本に渡って来た。初渡りは三千年以上昔のことで、尊霊界(注二)を撹乱して日之本掌握を企んだそうだ。それに対抗した地之常立尊は、羅居屋(らいや・注三)に降臨して尊霊界を整備して金毛九尾の脅威を退けたそうだ。もちろん正史には出てこない師の独言だ。
しかし私は其れを信じて、何度も羅居屋を訪れている。

写真は2012年10月4日、貞希(メニス)と羅居屋を訪れた時。

(注一)平成24年3月30日号(3月16日発売)P30〜P31
(注二)人間界に最も近い氏神様の神霊界。
(注三)真条の語りによると、鳥取県大山町の御来屋漁港あたり。



2013/02/22(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(006)  

「何に驚くか」は人によって区々(まちまち)だ。「人が驚いている様子」を見て(あんな事で驚くなんて考えられない)と思うことがある。もし銀行が倒産して、預金している金が戻ってこなかったら「そんな馬鹿な!」と驚く人は多いはずだ。でも驚かない人達もいる。もちろん「財産を失ったことは嘆く」だろうが・・・

子供の頃、銀行は特別な存在だと思っていた。世の中が分かってきて「銀行も商売」と実感した。「俺に金を貸してくれたら、倍にして返してやる」と言われて金を預けたら、預けた人がバクチで金をすってしまう。ヤクザ映画に出てきそうな話だが、国民の大部分がバクチを行っているのだ。銀行は多くの人から預かった金でバクチをしているのだから、銀行が倒産したら預けた金は「バクチですった」ことになる。

賭博場には親がいる。人間の親でも悪どいのが常なのだから、それが金毛九尾ならば大変だ。国の補償や破綻処理などは役に立たない。恐らく人間の世界には、如何様(いかさま)バクチが横行しているに違いない。それに強いのは貧乏人だ、金が無くてはバクチをする機会がないからだ。ところで近年、破綻した銀行が何行くらいあるか、気が向いたら調べてみることを御勧めする。そう云えば郵便貯金には預金限度額があったように思う。国が破綻処理をしてくれる限度を表しているのかもしれないが、私は勉強不足なので真偽は知らない。

写真は旧壱萬円札。新壱萬円札になって聖徳太子の肖像が消えた時、驚いた自分を憶えている。懐かしい頃だ。



2013/06/28(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(007)  

今回は月光寺中傷事件に関する記録である。掲載目的が友人弁護士の提案なので、関わりのない方にとっては面白くないはずです。「ネットによる記事は何時までも広範囲に掲載され続ける。よって、関係者の証言は当事者全員が地球上に存在する限り掲載され続けるのが好ましい」そうだ。何とも大袈裟な話だがネットの性質上、仕方無いと云うのだ。つまりネットが使用されたら「単なる噂話でも、一時的ではない」ことになる。「人の噂も七十五日」と云えるのは、言いたいことを口頭で伝えるしかない時代の言葉。そんな言葉に懐かしさを感じる自分が、不可思議な存在に思える。

山下明宣と親戚一同(注一)が講談社と共に起こした中傷行動の中に「故意による自己破産」がある。家族の証言(注二)によると「自分が破産したら、家も車も無くなるで!」と山下明宣が電話で言っていたそうだ。私としては「未だ学校に通う子供がいる現状で、父親がそんなことをするはずはない」と思っていたが実行された。しかも山下明宣が病気を理由に仕事をしなくなった後、母と子供達で住宅ローンを払っていたのだ。私の経済的関わりは、住宅ローンの保証人。山下明宣の自己破産確定後に関西アーバン銀行 山下訓弘名義 の口座が凍結され、預金が山下明宣の債務返済にあてられた。後に山下明宣の妻から「管長に迷惑をかけたものを少しでも返したいと思っています」との申出があったので「口座に振りこまれていた児童手当だけは、子供に返して欲しい」と返答。その約半年後、児童手当分を受け取った。

平成25年4月23日付「びわこ信用保証株式会社 代表取締役 藤井耕一」より 山下訓弘 へ債務譲渡通知書が送られてきた。譲受人は「日本債権回収株式会社 代表取締役 古川敏明」となっていた。その後「日本債権回収株式会社関西支店 担当 山本常夫」より請求書が送付(注三)されてきた。私には個人財産が無いので、月光寺信徒総代会 及び 月光寺責任役員会 に諮問。その結果「有志協力して支払うことにする。但しその行動一切は代表役員山下訓弘に委ねる」ことになった。因みに月光寺は平成24年4月より「公霊園等による法要依頼」を断っている。その結果、職員給与の約八割が赤字支出になっている。

私(代表役員)は平成25年6月25日、第一行動として「日本債権回収株式会社関西支店 担当 山本常夫」に連絡をする事前調査として「関西アーバン銀行能登川支店」に(注四)出向いた。担当者に書類を見せ「日本債権回収株式会社 とは真面(まとも)な会社ですか。それに金額は正当なのですか。私は支払うつもりなのですが、詐欺等ではないことを確認してから実行をしたいだけです」と言ったら。「それは分かりません。私どもでは何とも言えません。すみません」と謝罪された。確かに関西アーバン銀行の手から離れた内容だろうが「日本債権回収株式会社 とは真面(まとも)な会社ですよ」の一言をどうして言ってくれないのか。私は、その対応に不安を憶えた。自分のお金なら「騙された」で済むが、有志協力者による公金を使う関係上、更に調査を行うことにした。

(注一)山下明宣と親戚一同 が発信人として、月光寺管長山下訓弘 に対して送られて着た 内容証明が現存している。
(注二)山下明宣の妻と、次女を除く子供達。
(注三)平成25年6月28日を連絡期日として 2,831,926円。写真参照。
(注四)「関西アーバン銀行」は「旧びわこ銀行」に相当する。



2013/08/23(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(008)  

法律文書は煩わしい書き方だ。しかし用語の意味を特定して使うのは必要なこと。でも宗教書となると、法律文書よりも更に煩わしい。月光寺中傷事件依頼、私は法律に関心を持つようになった。そして齧(かじ)ってみて驚いた。私の身勝手な感性だが、法律は悪人ほど利用し易いものだと感じた。正直者と、自身に良心がある者には不利なのだ。

十年以上前の話だが、ある老弁護士さんから「最近歳のせいか、地獄を信じるようになってきたんです。私のような職業のものは死んだら地獄へ行くのでしょうね」と聞いた。その時は気にもかけなかったが、今になって考えさせられる。

17日、神政館の山下款二館長から電話があった。「山下明宣から、と云うより裁判書から書類が来たよ。写真を撮って送るから・・・」メールで添付されてきた写真は7枚、内容は仮差押の決定だった。早速、ドイツの友人弁護士(注一)に聞いてみた。友人曰く「今までの経緯からして、この弁護士が黒幕だったのですね。これは許せないですね。たぶん経験の浅い弁護士だと思いますよ。・・・以下省略」私の記憶に間違いがなければ、この弁護士は山下明宣の甥のはずだ。頭の良い優等生だったと聞いていたが、視野を自己狭窄させる欲に嵌れば、真実が見えなくなるものだ。これが「山下明宣と親戚一同」の背景(注二)だった。どれだけの範囲を「親戚一同」とするかを一年以上も検討していたが、これで的が絞られた。山下明宣の言葉を全て真に受けたとは因果なもの。弁護士ならば「裁判になれば、山下明宣の主張にも真偽が検討される」ことぐらい分かっているはずだ。裁判所は講談社とは違う。天はやっと、金毛の剃髪を始めるのかもしれない。

(注一)日本の法律には日本人弁護士が詳しいのは当然だ。しかし日本人弁護士の場合は、商売気が丸出しになることが多い。そこで何でもない法律学習について、私は外国人弁護士に意見を求めることにしている。
(注二)山下明宣と親戚一同 が発信人として、月光寺管長山下訓弘 に対して送られて着た 内容証明が現存している。



2013/11/01(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(009)  

多尾狐の話は中国の古典から見られる。日本で最も知られている金毛九尾の伝説は、玉藻御前(たまもごぜん)の話だと思う。しかし今回の「金毛の剃髪」は流布伝説ではなく、三蔵日記で御馴染みな真条語(注一)の内容を紹介することにする。荒唐無稽の話だが、文学の一種だと思って頂ければ幸いだ。

真条曰く「多尾狐(たびこ)は碧岸に起こった。國魂があって、神々にも色々な歴史がある。碧岸生まれの多尾狐は賢くて九尾なして、そのまま盤虚で大きくなったんだが盤虚に辿りつく前、夜禮に居る時に三尾の子を残しよった。三尾は億牢で繁栄して二派に別れ、塔目と魂来に動いた。塔目に居ついた三尾は成長して先ずは七尾族が台頭して、一部が九尾を得て神々に従順な和智を持った。魂来に降りた三尾は旅に流れて降陽に落着いた。盤虚で基盤を築いた九尾は三派に別れ、第一派は里帰りを企んだが地澄の神々に追い戻されて寒野に逃れる。後に如何路を通ったのか岱明に出現して沈龍へ入境しようとして多くの龍神族に路を塞がれた。そして億牢の隅で潜んでいる。第二派は麗曲に現れて妖精界を獲得。麗曲の元國魂である麗玉の重臣と懇ろになって和智を得る。第三派は遥髪に動いて魂来を経て大森に落着き、地元の神々の信頼を得て後に連夢へ流れて落着いた」

真条語では世界地理を独特な分類法で表している。
下記に一覧をしるしたので参考にしていただきたい。
現在の国名は、あくまで相当する地名だと考えること。
写真は平成25年10月28日宗谷岬にて、金毛について思惟しているところ。

大森(たいしん)・・・現在のアフリカ全般に相当する。
魂来(たまらい)・・・現在のスペインに相当する。
麗曲(れいきょく)・・・現在のフランスに相当する。
碧岸(へきがん)・・・現在のイギリスに相当する。
遥髪(ようはつ)・・・現在のドイツに相当する。
地澄(ちすみ)・・・現在のスウェーデンに相当する。
夜禮(やらい)・・・現在のベラルーシに相当する。
億牢(おくろう)・・・現在のロシアに相当する。
岱明(だいめい)・・・現在のサハリンに相当する。
沈龍(ちんりゅう)・・・現在の日本に相当する。
先落(さきおち)・・・現在のオセアニアに相当する。
連夢(れんむ)・・・現在の北アメリカに相当する。
降陽(こうよう)・・・現在の南アメリカに相当する。
盤虚(ばんこ)・・・現在の中国に相当する。
塔目(とうもく)・・・現在のインドに相当する。
寒野(さむや)・・・現在の両極地に相当する。

(注一)神相学派九三代導士真条の口伝による語り。



2015/03/20(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(010)  

荒唐無稽の話から始める。
(009)で述べた真条語りだ。
既述の如く多尾狐(たびこ)は碧岸に起こったのだが、勢力は文明の発展とともに増して行った。日本史にある伝説では、陰陽師に正体を見破られた金毛九尾は殺生石になった。それは本当だろうか。

十九歳の夏、真条師に聞いてみた。
師曰く「あんなもんは何処へでも逃げよるわ。無体の意識だからのう」と即答だった。つまり玄翁和尚は金毛を蹴散らしただけ。と云う訳だ。いずれにせよ伝説なので、何を考えているのかと思われるだろう。しかし思いは巡り、文学を生む。

金毛は文明の発展に沿って繁殖するが、鉄道へは特に寄り添う。自動車と違ってレールがシッカリ敷かれる。だから移居回廊が容易い。
そこでイキナリ話は飛ぶが、山頭火と云う俳人がいた。自由律俳句の作者として有名だが、作風は禅僧としての思想が背景になってるようだ。この人が出家したのは、泥酔して路面電車の前に立ちはだかったことが切っ掛けだ。金毛を止めたかったのか。なんて発想は妄想の域ではあるが。
・・・やがてレールには乗らない文学を語る。

「金作は俳聖となった」これも真条語りだが、金作とは松尾芭蕉のことらしい。この人は動くことを珍重して規律を立てる。しかし門下へは自由を許すらしい。私の拙(つたな)い知識では唐突に、芭蕉と山頭火がペアになってしまう。まるで師弟のように思ってしまうのだ。この二人は「金毛の剃髪」をしていたのでは。と、自由律な妄想が広がって行く。

写真は私が所蔵している山頭火に関する著作。前に蛍メニスを合成したのは、本の写真だけだったら殺風景だと思ったからだ。



2015/07/10(Fri)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(011)  

何日だったか覚えてはいないが、先月上旬にスマホのストラップが切れた。私のストラップは「たま駅長」の御守タイプだった。御守タイプは布で柔らかいから、タッチパネルにキズをつけないからだ。

ストラップが切れてから、結び直して再び使用をしていた。ところが7月に入って間もなく切れた。そのことを鏡子に話したら「たま駅長は亡くなったらしいよ」と教えてくれた。私は今年に入ってからはニュースを見ることもない生活で、世間から離れていた。偶然かもしれないが、たま駅長が私を世間に連れ戻してくれたように思えた。

たま駅長には多くの功績があるだろうが、私流としては「小説 女仙経」の設定を持ち出したい。

鉄道と金毛九尾とは切っても切れない因縁がある。
そして金毛九尾と猫とも、切っても切れない絆がある。

ウエルズの駆馬から始まった英国の鉄道が1940年代の経済発展期を迎えるまで金毛九尾は鳴(な)りを潜(ひそ)めていた。大衆の動きは活発で四魂も使命を発揮していたからだ。ところが世界対戦あたりを境にして、政界要人に憑く努力を惜しまなかった金毛九尾は、鉄道の利権を駆使して財界に入り込んだ。しかし、その妨げになる関所が一つだけあった。
それは「金毛九尾が憑きたい人の飼っている猫」だった。

猫は人に媚びない。と、云うことになっている。猫の仕草は、その猫を愛する人の行動を左右するのだ。そこに目を着けたのが対金毛九尾の勢力だ。
以来、金毛九尾は「人と猫との関わりをジックリ観察するようになった」
これは「小説 女仙経」における歴史的な世界観設定だ。

話を「たま駅長」に戻すが、彼女は大衆の動きを活発にした。
自らの意思を持った大衆を、鉄道へと招いた。



2015/08/01(Sat)  三蔵フライデー「金毛の剃髪」(012)  

三蔵フライデーの連載開始は
2012年03月09日「金毛の剃髪」(001)
からだった。3月3日に講談社フライデーが取材に来たことを起因とする。そして今日、三蔵フライデーの連載を最終にする。今までの御支援には、ただただ感謝するのみである。

ところで私の行動は「怪しげなもの」それは自分自身が一番よく知っている。だから雑誌の取材には驚かない。ところが私への取材は、個人の目的によって企てられたことだった。事実の整理が必要であったこと、それが三蔵フライデー発信の動機であったのだ。必要ならば反撃機を得る材料まで揃った。

三蔵フライデーは雑誌風の投稿を目指した。「金毛の剃髪」を基軸にしながら談論を彩りとして、小説なる言葉を羅列しては自己紹介を果たしてきた。月光寺中傷からMRS休業を被り、そしてMRS再構築への過程は私の全てを紹介する機会となった。泉野鏡子(MRS社長)の気力が揺らいだ時も、蛍メニスとシモーヌさんの活力が支えて来た。更に全体を援護する強力者も、暖かく鏡子とメニスを見守ってきてくれたのだ。

数々の文章が人を陥(おとしい)れ、自利を追求する醜い魔性が世には蔓延(はびこ)っている。師は「雑誌は雑念を肥料で伸びる雑毛じゃ。一時の話題は生えては剃る毛みたいなものじゃに、金曜に生える毛やさかいに金毛やわいな。バラバラと落ちても朽ちることもない。元々朽ちているものなるにな」と言っておられた。

週間投稿 三蔵フライデーは本日閉稿する。ただ「金毛の剃髪」は永遠の課題である。私文は三蔵日記に今後も鏤(ちりば)めてゆく所存だ。
写真は最新の鏡子ヌードだ。2015年7月26日撮影、伊勢にて。



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